調査報告書の中身



結果は“黒”。
そして、探偵さんから、旦那さまの行動パターンをある程度、口頭で聞いている。

“調査報告書”と書かれた重々しい資料に、羅列された文字を見ると、さっきとは違った話しのような気分にもなってくる。しかも、自分とは無縁のもののような・・・。
しかし、そこに書かれているのは、間違いなくわたしの旦那さまのこと。

見開きのページには、対象者、として、旦那さまの情報が細かく記載されている。
名前、生年月日、身長、勤務先、載っている車の車種にナンバー・・・。
そして、その下に、“第二対象者については7ページに記載”とされていた。
この第二対象者がいわゆる浮気相手なのだろう。

そして、その次のページからは、調査開始日からの旦那さまの退社後の行動が時間と共に細かく記載されている。
中には、退社後すぐに携帯電話を取り出し、笑顔で会話。とまであった。

他の人と話すときは、満面の笑顔だったりするのかなぁ、と少し落ち込んでしまう。
家では、子どもの前でも笑顔が少なくなってしまった旦那さま。
わたしにも原因があるのかな?
旦那さまが通っていたのは、会社から3駅先にあるアパートの4階。
そこから先は、アパートに入った時間と、出てきた時間が記載されているだけで、その間は、ほとんどが“特に動きはなし”でした。

1度だけ、近所のコンビニに歩いていったようで、そこには“髪の長い細身の女性と”と、その容貌が書かれている。
“若い”“ミニスカート”というキーワードから、相手の方がかなりの美人と推測できる。

会社を出る時間が、遅いことから、仕事はちゃんとしてくれているので、そこはほっとしたわたしでした。
会社辞めるまで、女の子に入れ挙げなくて良かった、と。
遅い日は、10時半近くに会社を出ていて、この日は、家に帰ってきた日だと、報告書を見て思い出した。
あの日も全く笑顔がなかったなぁ・・・。

調査の報告がおわり、そのあとに、第二対象者について、と、彼女らしき人のことが記載されていた。 名古屋の探偵に依頼したのは自分なのに、他人事のような感じがして、妙に落ちついている自分のにも驚いた。自宅で聞いたらとりみだすかも知れないが、名古屋まで友人についてきたもらっていたし、心強かったのかもしれない 。名古屋の事務所に出向いているので、冷静さが保たれたのかも知れない。

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